大判例

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仙台高等裁判所 昭和29年(う)603号 判決

所論は、原判示第一ないし第四の各事実は包括一罪であるというのであるが、原判決が罪となるべき事実として判示するところによれば、右第一ないし第四の各事実は、それぞれそれ自体として公職選挙法第二百二十一条第一項第一号の罪の構成要件を漏れなく充足しており、かつ供与の相手方はいずれも別異の選挙人であることが明らかであるから、右各事実は法律上互に別箇独立の金員供与の罪であつて、刑法第四十五条前段の併合罪の関係にあるものと解すべきことは疑を容れる余地がなく、所論のように単に供与の日及び場所が同じであり、被告人において右四名の選挙人に金員を供与すべきことを同時に予見していたという理由のみによつて、以上の各事実を包括して金員供与の一罪と解する見解はこれを採用することができない。論旨は理由がない。

(裁判長裁判官 松村美佐男 裁判官 檀崎喜作 裁判官 有路不二男)

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